CP+

パシフィコ横浜で開催された「CP+ 2015」に2月13日(金曜日)に行く予定にしていたのに、なぜか日付を勘違いして14日(土曜日)に行くハメになった。どうやら最近、ボケが少し始まったような気がする。土曜日ということもあって、午後からは一般ユーザーの入場者が増えるというので、午前10時オープン直後に入場した。

「CP+」の取材は初めてだったので、国内の家電・IT系のイベント「CEATEC」(幕張メッセ)や「IBEE」(同)などと勝手が違い、かなり困惑。プレスルームの使い勝手の悪さとプレスリリースを含むサポートの貧弱さに驚いた。展示会の規模や目的がCEATECなどと違うのだからやむを得ないと思いつつ、そのCEATECもCES(ラスベガス)やNAB(ラスベガス)など海外の世界見本市におけるプレスサポートを比べると、まったくお話にならないレベル。もっと何とかならないものかと思った次第。

今回のCP+取材の狙いは、①デンキ屋(家電メーカー)が作るカメラとカメラ屋(カメラメーカー)が作るカメラの技術的な差異の確認、②フィルム(アナログ)からテープ(デジタル、いまではメモリやディスクだが)への移行は、映画や放送業界と同じステップを踏んで進んでいるか、③ソニーのDI事業(デジカメ)はコアビジネスに成長できるか、を自分の目で確認することだった。


以下、私の印象:
①カメラは、もはや「文化」であること
ソニーなど家電メーカーが開発したカメラと、ニコンやキャノンなどカメラメーカーのカメラには、技術的な差異から生じるものなのか私には分からなかったが、映像には明確な差異が見られた。
③家電メーカーはフォトギャラリーでは4Kモニターを使用していが、カメラメーカーはフォト用紙だった。
④もっとも興味深かったのは、カメラそのものよりも「カメラ文化」を支える周辺の豊富さ、成熟さ。例えば、フォト用紙の中でも「CANSON」(フランス)の紙は素晴らしいというか、芸術作品だと思った。現在の国産メーカーの4Kモニターでは太刀打ちできない映像表現を実現していた。こうした周辺技術の高さに驚かされた。カメラ文化の伝統を感じさせられた。
⑤静止画像(カメラ)と動画(テレビ、映画)の映像は、まったく別モノだと思った。これほどまでに似て非なるものは他にはないだろう。つまり、家電メーカーは「動画」から「静止画像」をどうしても見ようとするため、4Kモニターに映し出す「写真」が中途半端になっているような気がした。

余談だが、入場者の多くがカメラ持参で、しかも高級一眼レフもけっこう多かったことが、CEATECなどの入場者との違いのように思った。しかもブースの女性を、あたかもレースクイーンの写真を撮るかのように連写する一般入場者の姿を随所で目にした。こうした楽しみ方もあるのだなと思った。CP+に限らず、こうした展示会やイベントは一般入場者にいろんな楽しみ方を提供できなければ、消えていくしかない時代なのだとも思った。それにしても会場が狭いので、2万人を超える入場者があると息苦しさを感じる。まあ、喜ぶべき現象なのだろうが。