メルマガ創刊 1カ月の奮戦記

1月30日にメルマガ「ノンフィクション作家・立石泰則の『企業は人なり』を創刊してから、そろそろ1カ月になります。不定期便(まぐまぐでは「号外」扱いになりますが)を含めて4回、配信しました。

その間は、初めてということもあって、メルマガの先輩に教えを請いつつ試行錯誤の連続でした。ただメルマガを始めるにあたって、一番心がけたことは、それまで週刊誌や月刊誌などに寄稿してきた作品と同じクォオリティをメルマガの記事でも保つことでした。有料である以上は、それは当然のことだと考えました。

その考えは間違っているとは思いませんし、今後も続けるつもりでいます。
ただそのことにあまりに固執すぎると、逆効果になってしまうことも少し分かりました。

そのことを実感させられたのは、創刊2号(不定期1号)で、ソニーとシャープの2015年度第3四半期決算を同時に取り上げた時のことです。

両社の決算を評価するにあたって、購読者のみなさんに分かり易く論じようとして同じ土俵に乗せてしまったことで、両社の固有な問題に踏み込めませんでした。それは記事の分量が増え、時間的にも肉体的にも十分な目配せができなかったことも一因しています。

その時の反省から、配信するほうも購読するほうも、メルマガ1回ごとにワンテーマを中心にしたほうが長続きするのではないかと考えました。

たしかに私は、メルマガを始めたとき、クォリティを落とさない形で1年は絶対に続けたいと思いました。1年ごとの勝負で、5年続けば、私がメルマガを始めた目的はおおむね達成できたと言えるのではないかと思ったからです。

しかし大切なことは「続ける」ことであって、負荷が大きすぎると書き下ろしなどの他の仕事に支障が出かねません。もしそうなると、本末転倒です。ですから、今後は記事の内容と同じくらい、「継続」を第一に配信を心がけたいと思っています。
それから初歩的なミスを犯していたことも最近、気づきました。

メルマガを始めるにあたって、定期配信を月2回とし、15日と30日にしました。あと2回の不定期便(号外)を2回、臨機応変に配信することで合計4回としました。

ところが、2月は「30日」がありません。いまさら気づくのも恥ずかしいのですが、失念してしまっていたのです。2月の定期配信の「30日の号」をまぐまぐでは配信してくれません。記事内容を云々する前に、配信でのいきなりの躓きです。もう自分で自分を笑うしかありません。

それで応急措置として、3月2日に「特別版」として不定期(号外)配信することにしました。創刊2号の「はじめに」で決算発表をキャッシュフローを中心に見て行くと書きながら、それに十分に踏み込めなかったので、キャッシュフローから見たソニーで何が起きているのか、私見をまとめたいと考えています。

多くのメディアは、ソニーが好業績を高く評価し、平井政権による「再建」が順調に進んでいると報じていますが、本当にそうなのか。改めて第3四半期決算の内容をキャッシュフローから詳細に見ていく予定です。

メルマガを始めて新たに見えてきたことが、たくさんありました。
この経験が次の作品で活かされることを期待してください。
これからも、私のメルマガ「企業は人なり」をよろしくお願いします。